切り花栽培において、草丈の確保は単価に直結する重要課題である。一般的に、チッソ肥料を多く与えると大きく育つが、比例して葉や茎が太くなったり、花芽が乱れたりする為、施肥管理は繊細な作業となり、草丈をコントロールする方法は至難の技である。

　理想的な方法としては、チッソを控えつつも、根がしっかり張り、草丈がしっかり伸びるイメージで管理した所だが、発根促進作用の資材は肥料分を含む資材が多く、管理しにくいところである。

　酸素剤には発根を促す作用はないが、土壌の酸欠による根のダメージを最小限にする効果は期待できる性質がある。土が硬くしまった圃場や連作により土壌の物理性が落ちた圃場にて、本来の根の動きが期待できない所こそ、本剤の威力が発揮されやすい。

　今回の圃場では施用区の草丈が品種能力通りに発揮され、草丈の確保が容易に可能となった。